YS横浜vsFC東京の見どころ(JリーグYBCルヴァンカップ:2024年4月17日)

YS横浜vsFC東京の見どころ(JリーグYBCルヴァンカップ:2024年4月17日)

  • Jリーグデータ 2024/04/16 02:30
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連敗の中にも収穫あり。YS横浜が刻みたいルヴァンでの“2ページ目”

2024年3月6日はYS横浜というクラブにとって歴史が動いた1日となった。JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦で水戸と対戦したYS横浜は、67分に松村 航希が奪った得点を守り切って勝利。カテゴリーが上のチームに対して白星を勝ち取り、ニッパツ三ツ沢球技場は歓喜の渦に包まれた。


2回戦で対戦するのは、さらに上のカテゴリーとなるJ1に位置するFC東京だ。同クラブは13日に行われた明治安田J1第8節で東京Vと激突。16年ぶりとなるJ1での“東京ダービー”開催に味の素スタジアムは大熱狂。10人での戦いを強いられていたFC東京が90+4分に遠藤 渓太の得点で追いつく。2点ビハインドから同点にし、“東京は青赤”という意地をなんとか見せてアウェイゲームを終えている。ピーター クラモフスキー監督が試合後、「選手たちは戦士のような素晴らしいメンタリティーを出してくれた」と話したように、この一戦を機にチームの士気はさらに上がっている。


一方のYS横浜はJ3第8節・讃岐戦までの2連勝から、大宮、金沢と昨季J2にいたチームとの連戦を迎えた。前者との対戦では0-1の惜敗に終わったものの、アウェイながら800人以上が詰めかけた相手サポーターの圧や、一つひとつのプレーに質の高さを見せつけられる形に。試合を終えてからも選手たちは口をそろえて「強かった」と語っていた。続いた後者とのアウェイゲームでは1-3の完敗。しかし、「勝利が必須」という高いプレッシャーを抱えながら戦ってきたチームのメンタリティーには、黒星を喫しながらも得るものは多かったはず。強豪との2試合が、FC東京との一戦に向けての布石になったことは間違いない。


両チームともに過密日程の中で迎えるミッドウィークゲーム。選手たちが満身創痍な状況の中、両指揮官がどのような采配を執るのかにも注目が集まる。ターンオーバーを敷くのであれば、選手層の厚さはFC東京のほうが圧倒的に上。その点でFC東京がアドバンテージを得ることにはなるが、YS横浜は1回戦、選手を入れ替えて臨んできた水戸相手に、連係面での脆さをしっかりと突いて勝っている。カオスなゲームに転ぶ可能性も十分にある。


FC東京は2020年度にルヴァンカップ優勝を成し遂げてから、4年のときが経った。クラブは今年からエンブレムを一新するリブランディングに着手。新たなフェーズを迎え、11シーズンぶり三度目の悲願から四度目の戴冠を目指している。新たな大会形式となった今季の初陣はJ3のチームが相手。勝利がマストなシチュエーションだ。


すでに大番狂わせを起こしたYS横浜にとって、失うものはない。クラブ史に新たなページを刻むべく、選手たちの闘志は燃えたぎっている。ニッパツで次のドラマを起こす舞台は整った。巨大な“青赤のハードル”を越えることはできるか。

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