2019年以来の対戦となる町田と柏の一戦は、お互いに前節から先発を変更。ホームの町田は鈴木 準弥と柴戸 海が３試合ぶりに先発復帰を果たし、荒木 駿太は今季リーグ戦初先発。また昨夏に大ケガを負ったエリキが初のメンバー入りで戦列に復帰した。一方の柏は前節の鳥栖戦から先発２名を変更し、新たに立田 悠悟と木下 康介がメンバーに入った。

試合は開始早々に動いた。９分、町田は右サイドから鈴木が入れたスローインを荒木がダイレクトでオ セフンに落とすと、オ セフンが冷静にゴールに流し込み、先制に成功した。

序盤から追いかける展開となった柏はボールを保持し、相手のギャップを突くポジション取りからアタッキングエリアに進入する形にトライ。33分には中盤のギャップを突いた白井 永地が川口 尚紀に展開し、川口からのクロスを木下が頭に当てたが、ミートしなかった。

一方の町田は相手陣に押し込んだ状況からのロングスローやセットプレーで柏ゴールに肉薄。何度かボックス内に進入したが、効果的な形でシュートを打ち切れず、追加点を奪えなかった。

町田が１－０とリードして迎えた後半は、立ち上がりに町田がビッグチャンスを創出。51分、GK谷 晃生からのロングフィードをボックス内でキープした荒木がマイナスに折り返すと、そのボールに反応した仙頭 啓矢がシュートに持ち込んだが、古巣戦に力んだのか、仙頭のシュートはゴールの枠を外れてしまう。

シュートチャンスをなかなか作り出せない柏は55分、負傷した山田 雄士に代えて島村 拓弥を投入したが、リードする町田が58分、相手の出はなをくじく形でカウンターを発動。ただ、藤本 一輝のシュートはGK松本 健太の守備範囲に飛んだため、町田はまたも追加点を奪えなかった。

１－０のまま時計の針が進み、次の１点の重要性が増す中、町田が柏を突き放す。69分、ナ サンホのシュートが相手DFに当たり、そのこぼれ球を荒木が頭でプッシュ。スコアを２－０とした。

２点のビハインドを背負った柏は71分に島村が相手陣深い位置からえぐり、マイナスのクロス。最後はマテウス サヴィオがシュートを放ったものの、ゴールの枠を大きく外れてしまう。

選手たちの反撃を信じ、応援のボルテージを上げる柏サポーターの声が鳴り響く中、柏イレブンは反撃のギアをアップ。78分にはマテウス サヴィオのクロスに川口が右足で合わせたが、谷の守備範囲に飛んだ。

ホームの町田が２－０とリードして迎えた80分、昨季のＪ２MVPエリキが交代出場でピッチイン。12,064人が詰めかけた町田ＧＩＯＮスタジアムは、エリキの“お帰りムード”に包まれた。

６分と表示されたアディショナルタイムでは結局スコアは動かず。町田が２－０で柏に公式戦初勝利を飾ると、他会場では首位のＣ大阪が引き分けたため、町田がトップの座に返り咲いた。