明治安田Ｊ１第12節、京都と町田がＪ１の舞台で初めて対戦する。

ホームの京都は２勝３分６敗の勝点９で、現在17位。前々節で昨季の王者・神戸を下して７試合ぶりの勝利を収めると、前節はアウェイでFC東京と対戦した。開始早々の４分にFC東京の右サイドから入れられたクロスを、走り込んだバングーナガンデ 佳史扶にファーサイドから蹴り込まれると、21分には左サイドからのクロスをディエゴ オリヴェイラに頭で叩き込まれて、２点差とされてしまう。終盤にCKから平賀 大空がヘディングでＪ１初得点を決めて１点差に迫るが、同点に追いつくことはできずに１－２で敗れている。

なかなか上昇気流に乗ることができず、苦しい時期が続いている。11試合で15失点はそこまで悪い数字ではないが、得点数は『９』。この数字は福岡、Ｇ大阪と並んでリーグワースト２位だ。前節も相手がブロックを形成して構えて守る状況で、何度かゴールに迫ったが、唯一のゴールはCKからだった。２試合連続でセットプレーから得点できていることは好材料だが、流れの中におけるチャンスメークの質や決定力を高めることが浮上へのポイントだ。

今季はホームで４試合を戦ったが、まだ勝利がない。｢サンガスタジアムに駆けつけて僕たちを後押ししてくれる皆さんのためにも、ホームで勝ちたい。その思いが強過ぎて、少しプレーに焦りが出てしまうこともあったが、今節こそ勝利を届けたいです｣と、曺 貴裁監督はサポーターのために全力で勝利をつかみにいくことを誓っている。

アウェイに乗り込む町田は７勝１分３敗の勝点22で、首位。前節はホームで柏と戦い、開始９分に右サイドからのスローインを素早くスタートさせてエリア内へボールを投げ入れると、荒木 駿太が落としたところをオ セフンが決めて先制する。69分には荒木がヘッドでＪ１初得点を決めて、２－０で勝利した。これにより首位の座へ返り咲いている。

パリ五輪の出場権を懸けたAFC U23アジア杯を戦うためにU-23日本代表へ招集された藤尾 翔太と平河 悠という攻撃陣の主力選手２人が前節まで不在だったが、柏戦では荒木が１ゴール１アシストの活躍を見せた。さらに、昨年８月に左ひざ前十字じん帯断裂など全治約８カ月の大ケガを負っていたエリキが復帰を果たすなど、明るい材料が見られる。

両チームは2021年にＪ２で対戦しており、その年は京都が２勝している。ただ、当時から両チームともメンバーがかなり入れ替わっており、特に町田は2023年から黒田 剛監督の下で変貌を遂げていることもあって、参考にはならないだろう。京都は下位からの脱出を、町田は首位キープを、それぞれ立場は違えど、この試合で勝利を追い求める姿勢に違いはない。

大型連休に入って、京都市内は夏のような暑さを感じるが、試合当日の最高気温は23℃と少し落ち着きそうだ。前節から中２日で迎える一戦で、両ベンチがどのような選手起用や交代策を見せるかも注目点の１つになりそう。試合はサンガスタジアム ｂｙ ＫＹＯＣＥＲＡで14時キックオフだ。