高まる総合力。厚みを駆使して、東京Vが目指すホーム連勝(東京VvsG大阪 J1)
- kicker 2024/05/13 09:00
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10試合負けなしで11位の東京Vが、2連勝中で5位につけるG大阪をホームの味の素スタジアムに迎える。
東京Vは12日に行われた前節・鹿島戦を3-3で引き分けた。前半の早い段階で2失点を喫し、さらに後半の立ち上がりでCKから失点。「セカンドボールを拾えない」(綱島 悠斗)展開で鹿島に押し込まれ続けて3点のビハインドとなったが、そこから交代出場の選手たちを中心に挽回した。「いま、カギになっているのは齋藤 功佑」。城福 浩監督のその言葉どおり、「守備でまったく手を抜かず、攻撃でも縦横無尽に絡んでいて、託された時間で勝点をもたらす熱量と覚悟を持っている」(同監督)という齋藤の働きが大きかった。
連戦を見据えて両チームが選手を入れ替える中で、齋藤が攻撃のリズムを作ると、チアゴ アウベス、翁長 聖が投入されていた左サイドを中心に反撃。そして、3連勝中だった鹿島から3点差を追いついてみせた。得点力については、現在リーグ4位タイのゴール数を記録している。「大いに反省したい」(城福監督)3失点の一方で、この3得点をポジティブに捉えて“ホーム連勝”を目指す。
今季の序盤、東京Vは終盤に失点して勝点を落とすことが多かった。ただ現在は逆に、終盤に得点して勝点を得る試合も増えている。その背景には、途中出場選手の勇躍がある。先述の齋藤をはじめ、選手層は厚くなっていると言えるだろう。
今節・G大阪戦に向けて、鹿島戦は契約上の理由によって出場できなかった染野 唯月と林 尚輝は意欲を大きくしている。山見 大登はG大阪からの期限付き移籍中のため今節は出場できないが、前節は出場機会が訪れなかった稲見 哲行や、同試合で先発復帰した宮原 和也と明治安田J1第8節・FC東京戦での負傷から復帰した谷口 栄斗らの活躍にも期待したい。食野 壮磨(東京V)、食野 亮太郎(G大阪)の兄弟対決も見られるか。
城福監督はG大阪について、「昨季に比べてソリッドなチームになった」と評した。たしかに、昨季の同時期と比べても失点数が明らかに減少している。それに城福監督は、「若手もベテランもハードワークしている。外国籍選手もインテンシティーが高い。特にダワン選手は、いまのG大阪を象徴している選手」とも語っていた。
失点の少なさは町田、神戸と並んでリーグトップ。その守備の中心は中谷 進之介だ。今季、名古屋から完全移籍で加入した背番号20が堅守のチームを引っ張っている。ただその一方で、得点数は『11』とリーグ最少タイ。この数字で6勝を記録しているということは、勝負強いチームと言っていいだろう。
試合開催日の5月15日は『Jリーグの日』。Jリーグが開幕した日である。その日に対戦する、“オリジナル10”の両チーム。ノスタルジックな思いも込み上げてきそうな一戦だ。
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